Pr速習002_映像の基礎知識

プレミアプロの基礎解説、第2回です。

今回は基礎知識。
「解像度」「アスペクト比」「フレームレート」などを解説します。基礎知識がなくても編集作業はできます。ただし何か不具合があった際、対処するためには最低限の知識は必要です。

①解像度

解像度と言っても幅広いです。今回は「これから制作する動画のシーケンス設定」、「動画サイズ」「フレームサイズ」として解説します。

市販テキストではよく「シーケンスとは動画編集するためのまな板」と解説されています。映像を切った貼ったする作業場所というニュアンスです。プレミアプロで動画編集を始める際、そのまな板のサイズを決めるのですが、そこで「解像度」が出てきます。

デジタル映像は細かい点(ドット)で構成されています。
映像の解像度とは動画の密度のことで、1インチ内にどれだけのドットが含まれているかで画質の良さを表します。一般論として数値が高いほど高精細な動画ということになります。

単位に「ドット」を用いる人と「ピクセル」を用いる人といますが、どちらでも良いと思います。
大事なのは数字のほうです。

テレビ放送での代表的な解像度、横×縦は、
地デジフルHD … 1920×1080
4K映像    … 3840×2160
アナログテレビ … 640×480

テレビ放送だけではなくYouTube動画でも1920×1080が標準的になってきています。

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「解像度」=動画サイズ

撮影時の解像度とシーケンス作成時の解像度は別物です。
低い解像度で撮った動画を、編集時に高解像度に設定しても画質は良くなりません。

②アスペクト比

アスペクト比は、動画や画像の横:縦のサイズの比率です。作成した動画をどのメディアで見るかを意識してシーケンス作成すると良いです。

テレビ放送横型動画は、
①フルHD1920×1080は「16:9」
②4K映像3840×2160も「16:9」
③アナログ放送640×480は「4:3」

解像度「1920×1080」で、アスペクト比「16:9」が主流です。

スマホ向けの縦型動画はおそらく「9:16」が主流。解像度を「1080×1920」に設定します。インスタグラムでは「1:1」のアスペクト比も多いです。私は解像度を1080×1080にします。

動画ではなく画像(静止画)の場合は「4:3」が多いです。私のiPhone13で写真を撮ると解像度「4032×3024」でアスペクト比「4:3」です。

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「アスペクト比」=横縦の比率

Premiere Proのシーケンス設定では、解像度(フレームサイズ)を入力すると自動的にアスペクト比が表示されます。投稿するSNS側と自分の作成動画のアスペクト比がマッチしない場合、横に帯を入れられたり、上下が切れたりして不格好になるかもしれません。

また、「16:9」の動画と「4:3」の画像を組み合わせて動画作成する場合、アスペクト比が異なるので、演出が必要になります。

③フレームレート

動画は、静止画を連続で映し出すことで動いて見えています

フレームレート」とは1秒間に何枚の静止画を使うか?という意味で、単位は「fps」(フレームパーセコンド)です。1秒間に30枚の静止画を含む「30fps」が一般的です。

フレームレートが上がり「60fps」になると、動画がよりなめらかに動いて見えます。

フレームレートが下がり「24fps」になると少しゆったりと動いてみえ、雰囲気のある映像になります。映画やCM動画などで昔から使われています。フィルム映像の時代に1秒24コマだった名残かと思います。

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「フレームレート」=1秒間のコマ数

フレームレートの延長で、「ドロップフレーム(DF)」「ノンドロップフレーム(ND)」という設定が有ります。テレビ関係の仕事でなければ気にしなくて大丈夫です。

参考までにチラッと解説すると、
①30fpsにしても=正確に1秒ではない。
②1秒を30フレームで映像をつくると1時間で3.6秒(108フレーム)長くなってしまう。
③テレビ放送ではとても困るので、定期的にフレームのカウントを間引く。
④フレームレートの設定画面で「29.97fps」というのがそれです。(他にもあります。)

という感じで、けっこう深いです。私もテレビ業界を離れてから忘れつつあります。
時間(尺)がピッタリでないと困るかたは研究してみてください。

余談ですが、1分ピッタリにしようと思って59秒29フレームの動画を作ったことがあるのですが。
書き出してみると1分1秒になったことがあります。その時は急いでいたので研究しませんでしたが、いま思うとドロップフレームが関係ありそうです。ドロップフレームで動画編集したけど、ノンドロップで書き出した。こんな感じかと思います。今度、研究してみます。

④タイムコード

映像には時間軸がありますので、タイムコードという時間の指標が記録されます。撮影時のタイムコードと編集時のタイムコードは別物になります。具体的には、撮影素材にはクリップごとにタイムコードがあります。編集作業中の動画にもタイムコードがあり、こちらが尺になります。

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タイムコード

タイムコードは2ケタ×4つの数字で時間を表示します。一番右の2ケタの数字がフレームになります。「30fps」のフレームレートの場合、0~29の30枚のフレームで1秒です。29の次は00になり、1秒繰り上がります。

まとめ

  1. 編集前にシーケンス設定をしよう。
  2. 撮影時のカメラ設定も意識しよう。
  3. 解像度・アスペクト比の異なる映像・画像を組み合わせる時は対策を。
  4. フレームレートは「30fps」が基本。
  5. テレビの人以外はドロップフレームは気にしなくても大丈夫。

以上、次回もよろしくお願いします!
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